こんにちは。きゃんでぃです。
「なごり雪」と言うとフォークシンガーのイルカさんの歌が有名ですが、昭和の好きな歌の一つでもあります。
春先に今でも時折耳にする「なごり雪」ですが、歌のために作られた名称くらいにしか考えた事がありませんでした^^;
「なごり雪」とは、どんな雪なのかまとめてみました。
なごり雪(名残雪)とは?
名残惜しいは、ある事柄が過ぎ去ったあとにその気配や影響がのこっている事を示します。
そこから名残雪は、物事の最後や終わりを意味します。
人と別れるときに思い切れない気持ちが残ることもいいます。
大辞林 第三版の「なごりのゆき【名残の雪】」の解説として
・春にはいってから降る雪。 季節は春。
・春になっても消え残っている雪。
日本気象協会では2013年「季節のことば36選」の3月に「なごり雪」が選ばれました。
この曲ができた当時は「なごり雪」と言う言葉は存在しませんでした。
そのころは「勝手にこんな言葉を作られて、日本語の乱れを助長させる。”名残の雪”に変えたら」とまで言われていたそうですが、どうしても”の”は入れたくなかったそうです。
それが40年たって、ようやく気象協会から「季節のことば」に選ばれ「胸のつかえが下りた」と語っていました。
なごり雪(名残雪)とはどんな雪?
雪と言えば粉雪や牡丹雪など良く使われますが、雪の降る時期で名称が変わります。
・初冠雪(はつかんせつ)
夏を過ぎて初めて山の山頂に雪が白く降る
・初雪(はつゆき)
季節の初めに降る雪
・早雪(そうせつ)
毎年降る時期よりも早く降る雪
・名残雪(なごりゆき)
春近くになり冬の季節を名残惜しむような降る雪
・終雪(しゅうせつ)
春を迎えてから、その最後に降る雪。
雪の別れや涅槃雪(ねはんゆき)、忘れ雪、雪の果てとも呼びます。
なので「なごり雪」は、粉雪や牡丹雪のような雪質を指しいてるのではなく、雪の降る時期の名称になります。
春先の春分の日、季節外れと言っていいような雪の日になってしまいましたが、まさしく「なごり雪」と言うそうです。
なごり雪(名残雪)季節や気象は?
時期的には3月の中旬を指すもので、時節遅れの季節外れの雪をさしますが気象用語でありません。
あくまでも「かぐや姫」の伊勢正三が作った歌で、実際この雪を表す言葉に相当するのは「雪の終日」と言います。
伊勢正三が作ったのは故郷である大分県津久見市ですが、この地区の「雪の終日」は、2月下旬から3月上旬になります。
太平洋側で前線を伴った低気圧が本州の南岸を発達しながら北東に進み、関東甲信越地方には寒気が流れ込む事により、広い範囲で雪や雨が降るとされます。
その後、低気圧通過後に気温が上昇して「なごり雪」になる可能性があります。
なごり雪(名残雪)イルカやかぐや姫も!
「なごり雪」は1974年にフォークグループの「かぐや姫のアルバム「三階建の歌」の曲の一つとして発表され、オリコンアルバムチャート1位、年間5位になります。
かぐや姫のメンバーの一人、伊勢正三が作詞作曲した歌で、歌詞の中では東京の駅を歌っていますが、伊勢氏本人のふるさとである大分県津久見市の駅をモチーフに空想の彼女との別れを歌にしたそうです。
ところが出身地によりこの東京の駅を、関西地方の人は東京駅のホーム、東北地方の人は上野駅のホームをイメージするそうです。
その曲を、翌年フォークシンガーのイルカさんが歌った事でヒットしました。
好きな彼女との学生生活も終わり、世の中へ旅たつ彼女を見送る彼の気持ちを歌にしています。
2002年には、大林宣彦監督によって、津久見市の隣にある臼杵を舞台に映画化されました。
まとめ
「なごり雪」は抒情的な歌で好きですが、まさかの春分の日の雪には、急に寒さが戻って、まったく抒情的な感傷にひたるより、現実的に寒いとしか言いようがありません><
とは言え「今 春が来て 君はきれいなった」「去年よりずっと きれいになった」とイルカさんの温かみのある歌声が、心の中で響いています。
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