2019年3月29日(金)第26週「いきましょう!二人で!」
あらすじ
翌日、子供たちが生前葬に賛成したことをきっかけに福ちゃんがひらめきます。
「食べ歩けるヌードルの価値がわかるのは頭の柔らかい若者たちではないか」と。
源ちゃんは、大学に自動販売機を置いてもらったらどうかと問うと、その言葉を聞いて、萬平さんは手にした新聞の「歩行者天国開催」の記事に目が止まります。
「ここでまんぷくヌードルを売ろうと思う。狙いは若者だ」ふだんは歩けない車道を自由に歩くことができる。
学生運動以来、大人社会に対して反発心を持っている若者たちにとっては、歩行者天国は自由の象徴だ」
社員だけではなく、福ちゃんやタカも手伝うことになります。
参考:Yahoo!テレビ
前置きレビュー
世良さんの弔辞
ドラマも残すところ、2回になりましたが、まさか鈴さんの生前葬を執り行うなんて、しかも真っ先に、弔辞を読むことになったのは世良さんです。
相手は生きているので、かなり言いたいことを言いますが生前葬だから良いのかもしれません。
相手の本音を生きているうちに聞けるのですから、亡くなってからは、言いたいことを公然と言えなくとも、生きているからこそ、言えることもあると思います。
長年の世良さんと鈴さんのわだかまりも、ここで打ち解けることができ、感動の生前葬になりそうです。
一番、感激したのは鈴さんなのは言うまでもありませんが、思いのほか、生前葬は好評となり、萬平さんも福ちゃんも、かなり満足。
早くに夫に先立たれ、けして納得の行くような人生ではなかったと思いますが、鈴さんの我がままは、生前葬によって浄化の域に達するようです(笑)
亡くなって天国へ行くのではなく、生きている間に天国にいる心地を味わえることが、幸せなんだと思いますが、これをきっかけに生前葬が流行ったりして。
歩行者天国
日曜日になると、通常の道路が歩行者天国として開放されますが、もともと1960年代頃から自動車の台数が急増し始め、交通事故が多発したそうです。
そのことで、交通戦争という言葉も生まれるほどになり、安全な道路を体感してもらいたいことからできたようです。
ここを利用して、まんぷくヌードルを食べてもらおうと萬平さんは思いつきますが、にぎやかな終幕になりそうです。
感想
観音様
生前葬をやったおかげで、何かと口うるさかった鈴さんが、まるで忠彦さんの描いてくれた絵のような観音様になった気分と言って、自分に酔いしれて、良かったですね。
これで、これまでの鈴さんの苦労がやっと報われたようです。
早くに夫に先立たれ、女手一つで3姉妹を育てたものの、咲姉ちゃんを早くに亡くし、福ちゃんは、鈴さんにとって本意でない実業家の萬平さんと一緒になってしまい、幸か不幸か、福ちゃん夫婦とほぼ人生を共にすることになります。
まったく思いもしない人生だったと思いますが、なんとか娘婿の萬平さんが自社ビルを構えるくらいにまで立派になり、生前葬を上げるのは、これまでのご褒美だと思います。
実話では、安藤百福さんの妻の仁子さんは、百福さんにとって後妻になります。
仁子さんは、先妻の息子を我が子同然に育てたそうですが、人には言うに言えない苦労というか葛藤が絶えずあったのではと思います。
そんなこともあってか、仁子さんは、生涯を観音巡りをすることを楽しみの一つにしていました。
歩行者天国とあさま山荘事件
カップヌードルを世に知らしめる大きなきっかけになったと言われているのが、昭和47年におこった、あさま山荘事件で、機動隊が待っている寒い間に、カップヌードルを食べて温まっているところがテレビに映し出され、それで売れるようになったそうです。
管理人は子供だったのでうろ覚えなのですが、おそらく当時、連日のように、あさま山荘事件について、報道されていました。
さすがに、朝ドラで、しかも「まんぷく」のような話の中で、過激派による事件をネタに取り上げないと思います。
福ちゃんは、牧善之介さんの話やら、幸ちゃんの話などで、頭がモヤモヤしていましたが、そのモヤモヤがようやくわかります。
まんぷくヌードルを必要としているのは、何も深夜に仕事をしている人だけではなく、若くて頭の柔らかい若い人なら、その価値をわかってくれると言うのです。
学生運動に、あさま山荘事件と、暗くなるような話の中で、歩行者天国で売ることを思い立ちます。
世良さんも賛成!
若い人たちは、本来、暗くなるようなことよりも、気持ちが明るくなるような場所に出たいハズです。
しかも、まんぷくヌードルを片手に歩きながら食べるなんて、面白そうじゃないですか。
ただ、お腹がいっぱいになれば良いのではなく、食べることもファッションの一つなんです。
戦後の食べるモノに困っていた時代は、とうに終わりました。
新しい時代の幕開けに、歩行者天国で、若者たちにまんぷくヌードルを食べてもらったら、絶対ウケるハズ!
「これは、スゴイことになる!」世良さんも大賛成してくれますが、こういう嗅覚のスゴイところは、さすがですね。
萬平さんの提案
鈴さんの生前葬に触発されたのか、萬平さんは旅行へ行こうと提案します。
人生は限りあるので、世界中にあるいろんなものを見て、それが新たな商品を生むヒントになるかもしれません。
鈴さんの生前葬が、思わぬところで花開きそうです。
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