2019年6月20日(木)
あらすじ
おしん(田中裕子)は、浩太のことも、加代のことも終わったと思っていました。
しかし、浩太がおしんに残していった万年筆をみると、やはり胸がうずいてしまいます。
浩太が無事に逃げてくれるように祈りながら、また浩太とめぐりあえる日を夢みます。
そのとき、おしんは、ありがたいと思った竜三(並木史朗)の優しさも、部屋を追い出されるみじめさも忘れていました。
今は、田舎へ送る金を稼ぐことだけを考えていた。
参考:Yahoo!テレビ
おしんキャスト
田中裕子、並樹史朗、今福将雄
おしんあらすじネタバレ
竜さまと牛鍋屋
竜さまは、1日取り調べを受けておなかがすいただろうからと、牛鍋をおしんに食べさせます。おしんは、警察に迎えに来てくれて、しかもこんな美味しものまでいただいて、申し訳ないと言います。
竜さま「加代さんから頼まれて、知らん顔をしているわけにはいかないから。加代さんは、おかしな男につかまったもんだ」
おしんは、お加代さまと浩太とのことは、絶対に警察には言わなかったと話し、おしんにとって、お世話になった加賀屋のお嬢様で、姉妹のように育ち、命よりも大切な人ですと話をします。
竜さま「こんな人情の薄くなった世の中で、根性が太くてよくやった。見上げたもんだ」と感心します。
~中略~
翌日おしんが竜さまの店に
おしんが、お礼に竜さまの店にやって来ますが、じいやが、どんな用なのか聞きます。おしんは、昨日お世話になったお礼にと、持ってきたお酒を置いて帰ろうとすると、中から竜さまが現れ、おしんに気づかず、じいやと話をします。
すると竜さまは、おしんに気づくと、じいやが、「まだいたのか。要件は、聞いたから。」
おしんは、昨日のお礼を言いたかっただけなのでと言って、帰ってしまいますが、その後を、竜さまがおいかけます。
じいや「あんな、しょんべん臭い女おいかけて」
竜さま「お礼なんて、いいんだよ。コーヒー飲みに行こう」と誘うと、おしんは、警察のやっかいになったから、部屋を追い出されれることになり、部屋を探さないといけないと打ち明けます。
竜さま「やっぱり、コーヒーつきあってくれ。悪いようには、しないよ」
と二人で喫茶店へ行きます。
竜さまは、ほんとうに髪結いの仕事が好きなのかと聞いて、「それなら、店をもたないか。費用は私が持つから、月々の儲けから、返してくれればいい。これは仕事上の貸し借りだ。私は、おしんちゃんの腕を見込んで話しているんだ。」と言ってきます。
おしんは、縛られることなく身軽なので、出髪でいいんですと断ります。
そして、おしんはコーヒーを飲んで、「ごちそうしてもらっているのに、こんなことを言うのは失礼ですが、やっぱりコーヒーは、おいしいとは思わないから、田倉さんとは、住む世界の違う人だ。」
田倉は、がっかりした様子で店に戻ると、じいやにさっきの女が、お礼に置いていった酒だが、どんなことをしたんですか?と聞くと、竜さまは、「うるさい!」と一言言って、奥へ入ってしまいます。
おしんは、どうして竜さまが、やさしくしてくれるのかわからず、今は田舎へお金を送ることしか考えていません。参照元:
今福将雄(じいや)源右衛門役?
笠智衆を思い起こすような”じいや”を演じているのは、今福将雄さんです。
田倉の本家で、竜三の子守をしていましたが、本家から分家するにあたり、お目つけ役として上京し、田倉商店の番頭頭として仕えています。
温和な松じいとは違い、くそまじめなところをおしんは苦手としますが、管理人も苦手でした。
しかし、おしんの出来栄えの良さに、おしんとの関係が変わり、後々になって、このじいやがいてくれたことがどれだけ助けになったか、思い知らされることになります。
今福 将雄(いまふく まさお)
生年月日:1921年4月8日~2015年5月27
出身地:福岡県飯塚市
1940年、旧制福岡県立嘉穂中学校(現福岡県立嘉穂高等学校)卒業
九州飛行機の技師となりますが、終戦直後、たまたま闇市で知り合いになった人にラジオドラマの効果音の手伝いを頼まれ、NHK福岡放送劇団に入ります。
ラジオドラマ「コメロンの貧乏神」で踏み切りの番人をしている老人役を演じます。
1965年に第5回日本放送作家協会男性演技賞を受賞しますが、1966年に福岡放送劇団が廃止されたため、上京して文学座に研究生として入ります。
戦後奥さまを亡くされて、チャウチャウと猫の3人暮らしで独身を通されたそうです。
2015年5月27、心筋梗塞のため自宅で、94歳でお亡くなりになられます。
感想
竜さま、いい人
竜さまは、女給たちの話だと、女たらしのチャラい人かと思っていましたが、お加代さまから浩太とのことで、良く悩みを聞いていたとだけあって、誠実な人のようです。
しかも、はきはきとおしんのことに気を使い、牛鍋を食べさせてあげるなんて、いい人じゃないですか。
田中裕子さんは、この時、28歳ですが、初々しい感じが良く出ていて演技がうまいです。
おしんが、お加代さまとは姉妹のようにして育ったので、取り調べでは、なんとしてでも、浩太と関係は何もないと主張を通したと聞いた竜さまは、”芯”のしっかりした、おしんのことが気に入ったようです。
ところが、おしんは、竜さまから面と向かって、浩太の事を「とんでもない男」と悪く言われ、心中複雑でしょうね。
世間は、竜さまのような、いい人ばかりじゃありませんでした。
下宿に帰ると、大家さんにウチのおじいさんは、お国に立てつくような人は、一番、キライって人だから、この家から出て行ってくれと言われます。
あーあーですが、おもむろに浩太が残した万年筆を取り出し、おしんには癒しグッズになっています。
竜さまは、すっかりご機嫌で、歌を歌って帰りますが、27歳の設定なのに、おやじっぽく歌って男気が強い九州男児といったところです。
お目付け役
竜さまはチャラいのかと思っていたのですが、そうでないことが、「じい」の存在で、さらにわかります。
じいは、竜さまにヘンな女と一緒にならないように、お目つけ役として、そばについているのです。
時代錯誤で、わからないのですが、こういう人は、いても良いのかもしれないけれど、今、そんな奇特な人はいないでしょうね。
竜さまは、「坊ちゃま」と言われていますが、やわな人間じゃありません。
自分一人で店を始めて、自分の女房くらい、自分で見つけると、意思がはっきりしてい良いです。
商売なんて水ものだから、何かあった時のために、本家を大切にした方が良いという、じいの意見は、ある意味、最もなことなんだと思います。
じいの言うことを聞かない竜さまに「あ~鼻ったれ小僧だ」「子供、子供」と、じいが一人、イライラを交わして面白い。
おしんが、お礼にとお酒を持って、田倉商会を訪れますが、当然のごとくじいは、坊ちゃまを守ろうと居留守します。
おしんに気づいた竜さまは、おしんのそばに行くと、じいは「あんなしょんべん臭い女の尻おかっけて!」と怒って、「まぁー」と呆れておかしい。
竜さまとコーヒー
おしんに竜さまが、コーヒーを飲み行こうと誘いますが、竜さまには、なんの執着のないおしんは断りますけど、いかにも世慣れていない若い女の子の雰囲気を醸しているのがうまいです。
それでも一人で頑張っているおしんの姿に、竜さまは、いちころになったと見た!
竜さまは、そんなに髪結いが好きなら、お店の資金を出してやると話を持ち掛けますが、いかにもデキる男な感じです。
おしん、ラッキーと思うのですけど、出髪の方が、自由とか言って断りますが、竜さまにしたら、自分の好意を受け入れてくれなかったと落ち込んでしまったみたいですね。
しかも、おしんはコーヒーを飲んで、「コーヒーって、あんまりおいしいものじゃないです。やっぱり田倉さんとは、違う世界の人だ」
おしんは、無邪気に笑顔でいるけれど、竜さまは、けんもほろろにされ、じいに「うるさい!!」と当たってかわいそう。
コメント