2019年7月9日(火)
あらすじ
加賀屋でひと夜を過ごし、おしん(田中裕子)は山形から帰える。
今度の帰郷でおしんはさまざまな思いを味わった。兄夫婦の代になった故郷にはもう帰る家がないことを知ります。
浩太との思いがけない出会いで、浩太への思いを断ち切ることができました。
そして、加代の悲しい結婚生活を見たことで、おしんは竜三(並木史朗)との暮らしを大事にしたいという決意を強くして、東京で骨を埋めるんだと、初めて思ったのでした。
参考:Yahoo!テレビ
おしんキャスト
田中裕子、並樹史朗、今福将雄、日向明子、谷川みゆき、浦谷ひづる、古館ゆき
おしんあらすじネタバレ
東京へ戻る
山形から戻り、おしんは竜三に初七日をすませ、作造が元気なうちに祝言を挙げたことを知らせることができたと竜三に報告します。源じいは、「お父上が、ここへおいでになったときは、あれほど反対していた。まだまだ元気だったのに。あんときの姿は、今でもはっきりと覚えております。」
竜三「威勢のいいお父さんだったよ。私も、一緒に酒でも飲んで、ゆっくり話したかった」
おしん「お酒は止められていたのに、私たちのお祝いだって。その夜、急変しました。安らかな顔で、満足しました。」
源じいがお茶を持ってくると、おしんは、そんな気を使わないでくださいと言うと、源じいは「奥様は、お疲れだろうと思って。奥様がお帰りになって、じいは、もう用済みだ。食事を作っても、奥様のようにはいかない。坊ちゃまの機嫌が悪くて。昔は、じいの手料理でも満足していたけれど、今は奥様でないと。奥様が帰ってきてくれて、ほっとした。」
おしんは、「家もなんとか建ったので、これからは自分のことだけを考えて暮らします。山形のことは忘れて、今日から田倉の人間になります!いい子を産んで、この東京に骨を埋める覚悟です。よろしくお願いいたします。」
竜三「おしん、私もお前を離さない。じいの言う通り、私はおしんがいなくては、もうダメだ」
おしん「帰ってから相談しようと思っていたのですが、私が髪結いを続けてご不自由かけるようなら、もう辞めてもいいんです。」
竜三「私は、おしんが好きで仕事をしているのなら、何も文句は言わない。2~3日前も、染子が来て、おしんちゃんはいつ帰るのか。他の髪結いは高くてへたくそだとこぼしていた。おしんを待っている客がいるんだ。そういう客に助けられて、ここまで来たのだから、大事にしないと罰が当たるぞ」
~中略~
寝る間際
竜三は、染子たちが結婚のお祝いを開いてくれると聞いて、いいじゃないかと応えます。
おしんは、佐賀のお父様から、披露宴を開くようにお金をいただいたからと言うと、竜三は、「招待してお義理で来てもらうより、ほんとに喜んでくれる人たちに祝ってもらう方が。」
おしんは、「やっとみなさんに祝ってもらえる夫婦になったんですね。みんなあなたのおかげです。」
竜三「もうダメかと思うときもあった。よくここまで来た。」
おしんを抱き寄せて「今夜から、ほんとうの夫婦だ。」
この夜、おしんは身も心も竜三の妻になりました。
一生、竜三についていくことが、一番幸せなことだと心から信じることができたのです。
お師匠さんのところ
じいやが台所へ行くと、おしんと竜三がイチャイチャしているので、声をかけるのを遠慮します。
竜三は、髪結いのお師匠さんのところへ、夫婦そろって、あいさつに行こうと誘い出かけます。
お師匠さんは、結婚の知らせを聞いて喜ぶと、竜三は、「たいそう、おしんがお世話になったそうで」とあいさつをします。
お師匠さん「ウワサは、聞いていたよ。結構出髪で忙しいんだってね。」
おしんは、お師匠さんのおかげなので、あいさつにうかがおうと思ったけれど、なかなか来れなかったと言うと、お師匠さんは「他の弟子たちの手前、3年くらいの奉公で一人前扱いするわけにはいかないから、いっそウチと縁を切った方がいいとやめてもらったんです。昔は、厳しかったんですよ。6年も7年も修業して、その後、お礼奉公して、10年近くタダ働きをして、今では通らなくなってしまったけれど。」
おりっちゃんが、お茶を持ってくると、他の人は、出髪にでも出ているのかと聞くと、みんな「辞めてしまった。(おりっちゃん)この人にも洋髪のお師匠さんのところへ行ったら」というのですが、おりっちゃんは、「自分はここにいたい。お師匠さんが一人になってしまう。」お師匠さんは、「そんなことを言っていると、時代に乗り遅れる。おしんがいたころから、日本髪を結う人は減っていたけれど、この1年くらいの間に、お客がいなくなってしまった。不景気で、お金や時間のかかる日本髪だなんて結っていられない。洋髪は、簡単だし安上がりだし。ウチにしても洋髪はやらないから、見限って出て行いくのもしょうがない。今は、芸者衆位だから、私一人で間に合うんだ」
そういって、せっかく来てくれたから、お酒の用意をとおりっちゃんに頼みます。
お師匠さんは、おしんに、女は何と言っても頼りになる男の人がいるのが、一番幸せになるんだよと言います。
お師匠さんの淋しい微笑を見て、おしんはひしひしと時代の流れを感じます。
参照元:
感想
初々しいおしん
悪魔のような親父の作造が亡くなり、無事に初七日をすませたことを竜さまに報告する、おしん。
ピンクの着物が、おしんの初々しさを引き立ててくれます。
なんとか、竜さまとの結婚を報告して、意外にも作造は、反対するどころか安心してくれたと聞いた、竜さまもうれしそうな表情。
これで、何もかも新しく人生が出発です。
そこへ源じいが赤いお花を持ってきてくれ、このささやかながらの気遣いがうれしいです。
年増
いつともと変わらないアテネーズのお姉さま方は、おしんの結婚を心から喜んでくれます。
結婚のお祝いを開こうと、染子が言ってくれますが、おしんが、そんな大げさなことと躊躇すると、染子は、「おしんちゃんと田倉さんが知り合ったのは、私のせいみたいなものだからね。
私が、仲人みたいなものだから」
それを聞いた波子「さすが年増は、言うことが違うわね」
波子さん、ウケました!
やんわりと返しつつ、笑いをとれるって高等です。
やっと
おしんは、竜さまに「やっとみなさまに祝ってもらえるような夫婦になれたんですね。」
竜さまは「もう、ダメかと思うときもあった」
この一言、重いなと思いました。
おしんが「みんな、あなたのおかげです」
これを言われた竜さま、どんなにか、おしんを愛おしく思ったでしょうね。
作造のことが片付き、浩太のことを吹っ切り、あー良かった。
翌朝、竜さまと、おしんが髭剃りで、イチャイチャしていると、その様子を目にした源じいの道化た様が、いいですね。
そうかい
おしんと竜さまは、お師匠さんのところへ結婚のあいさつに行きますが、お師匠さんの一言「そうかい」が、からっとして、喜んでくれるって、いいおせんべいをかじったような、歯切れがいいというか、気持ちの良さがあります。
お師匠さんのような人は、生き様が、全てに現れているようで、いつもながらすがすがしいです。
とは言え、時代の流れで日本髪を結う人がいなくなってしまったと、厳しい現実がありますが、柳に風なのでしょう。
しなやかに、交わしていくことも必要だとわかっています。
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