2019年9月2日(月)
あらすじ
竜三(並木史朗)は、おしん(田中裕子)とお清(高森和子)の板ばさみになってしまい、おしんから心が離れていきますが、おしんがみごもっていると知らされてから、夫婦の心のふれあいをとり戻します。
しかし、おしんが佐和(香野百合子)を誘って東京へ家出しようとしたことが今頃になってお清の耳に入り、お清を激怒させてしまいます。
お清は、畑から帰ったばかりのおしんに、「今すぐここを出て行け!」とどなるのだった。
参考:Yahoo!テレビ
おしんキャスト
田中裕子、並木史朗、伊藤毅、長谷直美、観世葉子、高森和子、有明祥子、北村和夫、北村総一朗、木内聡、藤田亜里早、金子成美、香野百合子、萩堂譲二、乙羽信子、大橋吾郎、戸川暁子、金野恵子、栃原真美
おしんあらすじネタバレ
田倉家
竜三「おしんが、何をしたって言うんだ?出て行けなんて、軽々しく言うもんじゃない!」
お清「追い出されるようなことをしているんだから、おしん、アンタ、ここを出るつもりで、アタシたちには、黙って逃げ出そうとしたんでしょ?
ここを出るからと言うには、行くあてがあってのことだろう。それは、けっこうなことだ。何も、こそこそ逃げ出すようなことはしなくていい。
大手を振って出て行けばいい!それで、アンタも田倉も、せいせいするよ!竜!お前も、それで文句はないね?」
竜三「おしんが、家を出ようとしたなんて、そんないい加減なことを誰が言ったのか知らないが、どうせ、無責任なうわさ話でしょう。おしんが、家を出るところを見たことがあるワケじゃないし、証拠があることがないのに、そんなことを信じることが、どうかしている。
バカバカしい。逃げるつもりはない。今頃、ここにいるはずがない。
とっくに、どこかへ行っているだろう。そんなことで、おふくろに、とやかく言われることはない。とんだ迷惑だ。
おしん、早く着替えないか。泥だらけだ。」
お清「よう親をコケにするようなことを言うね。
ただのウワサ話で、こんなことを言っているんじゃない。
耕造の母親が、ウチのことを心配して、教えてくれた。
姑の仕打ちに立てをついて、逃げ出そうという嫁を持って、誰でも田倉の家は、どんなことになっているかと思われる!おかげで、大恥をかかされたよ!
おまけに、出て行きたいなら、一人で出て行けばいいのに、アンタ、佐和を誘ったって言うじゃない?
他人の家まで、ひっかきまわすことをして、耕造の母親だって、どんなに情けない思いをしたか。
田畑を人手に渡してまで、島原の女郎から見受けしてやったのに、その恩を仇で返すことをしようとしたなんて、耕造の母親だって、腹に据えかねる。」
おしん「佐和さんが、そのことを?」
お清「あぁ、耕造の母親に、なんでも白状したよ。ただのウワサ話じゃないって、よくわかっただろう。みんな、アンタのせいだ!
佐和だって、アンタに誘われなかったら、そんな人でなしみたいなことをしなかった。」
おしんは、走りだそうとする。
お清「おしん!肝心なことは、話してないよ!」
おしんは、それでも家を出ようとすると、竜三が追って「おしん、どうするんだ?」
おしん「佐和さんのところへ」
竜三「今さら、佐和さんを責めて、どうするんだ?」
おしん「そんなことは、どうでもいいの。佐和さんが、心配なの。行かして!」
おしんは、走り去ります。
竜三は、後を追おうとすると、お清が「竜三!いつまで、おしんの尻を追うつもりなの?」
竜三、無視して、おしんの後を追う。
耕造が、立っている。
おしん「耕造さん!どうしたの?」
耕造「佐和を返せ!」
おしん「佐和さん、どうかしたの?」
耕造は、おしんの胸倉をつかんで「佐和を返せ!」
竜三がやってきて、「耕造!」と言って、放そうとする。
耕造「出て行ってしまった!アンタが、いけないんだ。あんな大金を佐和に渡し、逃げる汽車賃だって言ったそうじゃないか!あの金を持っていたばかりに、佐和はおふくろに責められて」
おしん「見つかったの?」
耕造「妹が、佐和の持ち物を調べて、見つけた。佐和は、島原にいたころの着物をずいぶん売って暮らしの足しにしていた。まだ、手放したくないものを何枚か持っていて、それを妹が欲しがって探していた。そしたら、30円近いお金が隠してあって、いったい、このお金は、どうしたのかと言って、おふくろや妹が、佐和を折檻したんだ!」
回想~
佐和の悲鳴。
佐和の義母「自分だけ、サッサと小銭を貯めて!」
妹「私は、稼いだ分は、全部家に入れているのに!」
佐和の義母「性根まで腐ってる!」
耕造がかばおうとして、母「まだ、目が覚めないのか?こんな女子を家に置いているから、骨の髄までしゃぶられてしまうから!」
耕造「そんな家の金をくすめていたのか?」
佐和「アンタまで、そんなこと。たとえ1円でも、内緒にできるお金があるんですか?それを、アンタが一番よくわかっているでしょ?」
妹A「それなら、どうした金なんだよ?盗んできたんだろ?」
妹B「また、いやしい商売したんじゃないか?いまだ、男に色目を使って。男だって、女郎だと思ってみているんだろう?」
妹A「女郎を一度やったら、やめられないって言うから。」
佐和「そんなこと!あのお金は、田倉のおしん奥さんにいただいたものなんです。そんな卑しいお金ではないです!」
母「へぇ~おしんさんが、お前に?いい加減なことを、言うんじゃないよ!おしんさんが、なんで、あんな大金をくれるんだ?そんな出まかせが、通ると思っているのか?」
耕造「ほんとうのことか?」
佐和「汽車賃だと言って、ここから出て行く汽車の切符を買うことになっていた。」
耕造「佐和、それじゃ、俺から逃げるつもりだったのか?お前、他の男と!この売女!」
佐和「アンタ!私が、そんな女子と思っているのですか?私は、おしんさんと一緒に東京へ、逃げようと言ってくれたから」
耕造「そんな、バカな!」
佐和「ウソだと思うなら、おしんさんに聞いたらいいです。アンタだけは、信じて欲しい。
ただ、ワケがあって、東京へは行けなかった。その時、目立たないように別々に汽車に乗ろうと言って、切符を買うお金を渡してくれた。そのお金を、今まであずかってしまったままでいて、ほんとのことです。私は、アンタを裏切るようなことは、信じて欲しい!たとえ、どんなことがあってもそれだけは!」
回想終わり。
~中略~
部屋
おしんと竜三が、部屋に入る。おしん「これから、アンタがお義母さんに、つらい思いをしないといけない。」
竜三「いいよ。おしんが、無事に子供を産んでくれたら、俺は、そのためなら、どんなことでもするよ。俺の子を産むんじゃないか。
しかし、お清は、おしんを許してはいなかった。
お清には、どうしてもおしんに、田倉の家で子供を産ませられない理由があった。
それを、おしんも竜三も、まだ知らない。
参照元:
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前置きレビュー
注意喚起
週頭から、かなり重い話なので、朝食を食べてから観ることをおすすめします。
(追記:管理人の思い過ごしではなく、『おしん』制作スタッフの合言葉は『朝ごはんの箸が思わず止まってしまうテレビ小説』なんだそうです。)
耕造の母
朝から、ホラー映画かと思うような展開ですが、耕造の母を演じている戸川暁子さんは、現在もご存命で、93歳です。
ググったら、怖い役が多いみたい・・・
感想
耕造さんかわいそう
今日の「おしん」を見ると、おしんと竜三は、なんでんかんでん言っても、佐和さんと耕造に比べたら幸せじゃないかと思った。
耕造は、先祖代々の田畑売ってまでしても、女郎の佐和と一緒になって、作男に身を落としてまでも佐和さんと添い遂げ、それだけが生きがいのような人生。
芋一つで重労働に堪えられるのも、佐和さんがいてくれたからなのに、佐和の着物目当ての浅ましい妹に、おしんが佐和に渡した大金が見つかったことで、ヒドイ仕打ち。
貧しい生活の中で、あり得ないような大金が見つかり、また身を売ってお金を得たのかと、勘ぐってしまっても仕方がないと思うが、さすがに信じている耕造の口から「売女」と言われ、佐和さんは、いたたまれなくなったのだろう。
耕造の悔しさは、計り知れないと思うのに、それでも、おしんが悪いんじゃないと言う耕造、底辺に身を落とした者の生きる術なのか人が良すぎる。
ここまでになり、おしんに、自分のしたことが間違っていたと思わせるように、耕造に謝ることになり、なんてむごいドラマなんだろう。
虚脱感がすごくて、大五郎の一喝したことが、胸をすくう気持ちになれたものの、すぐに消えてしまった。
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