2019年9月4日(水)
あらすじ
関東大震災ですべてを失ったおしん(田中裕子)夫婦が、竜三(並木史朗)の実家へ世話になって8か月が過ぎます。
おしんは、しゅうとめのお清(高森和子)の冷たい仕打ちについてゆけず、夫婦の仲まで冷えてしまい、一度は東京へ家出をしようとまでしました。
しかし、二度目の出産をひかえ、なんとか竜三との心のふれあいをとり戻すことができます。おしんは、田倉家の嫁として、田倉家で子どもを産み、田倉家の人間になろうと決心するのでした。
参考:Yahoo!テレビ
おしんキャスト
田中裕子、並木史朗、伊藤毅、長谷直美、観世葉子、高森和子、有明祥子、北村和夫、北村総一朗、木内聡、藤田亜里早、金子成美、香野百合子、萩堂譲二、乙羽信子、大橋吾郎
おしんあらすじネタバレ
畑
おしんが食事をとっている。
お清がやってきて、おしんが朝のあいさつをする。
おしん「お先に、いただきました。」と言って、かたづける。
福太郎が竜三に「新しく開墾した畑の麦は、今日中に刈り取ってくれ。後の段取りがあるから。俺も、昼から手伝うから。」
おしんが来て、「行ってまいります。」と言って、竜三と畑に行く。
恒子が来て、福太郎に「アンタ、おしんさんとお義母さん、だいじょうぶだろうか?この2~3日、お義母さん、口もきいてくれないのよ。おしんさんに」
福太郎「そんなことは、お前の心配することじゃない。」
恒子「私、たまらないの。ひとつ屋根の下で暮らしていて、仲の悪い二人を見るのは。」
福太郎「今に始まったことじゃない。」
恒子「今度は、いつもと違うから、心配しているんです。アンタから、おしんさんに話してみてくれないか?」
福太郎「なんで?」
恒子「お義母さんと篤子さんは、えらくあの言葉を気にしている。」
福太郎「バカバカしい」
恒子「一つの家で、一度に2つのお産をするのは、どっちかの子供が亡くなるのは、どんなことなの?私は、小さい時、近所で嫁に行った姉妹が、同じ産み月で、実家へ帰ってお産をしたのを知っている。2~3日遅れて生れて来た子が、すぐに亡くなった。迷信では、かたづけられない。」
福太郎「二人が、一緒にお産をして、死んでしまった赤ん坊など、いくらでもいるだろう。」
恒子「そりゃそうだけど。篤子さんやお義母さんの心配は、無理もない。おしんさんだって、それを聞かされたら、考えるんじゃないだろうか?知らないから、篤子さんがここへ来て、お産をしたら、何も考えないでお産をするつもりだよ。」
福太郎「放っておけばいいよ。お前は、長男の嫁の分というものを忘れたのか?お前が嫁に来たとき、よく教えたはずだ。”見ざる聞かざる”長男の嫁が余計なことに、口を挟むのは、家の中が乱れるもとだ。おふくろの肩を持っても、おしんさんの肩も持っても行けない。わかったな」
お清がやってきて「何やっているんだ?朝の大事な時に、亭主を引き留めて。10分遅れたら、それだけ仕事が遅れるんだよ。平吉が、目を覚まして泣いている。雄は、ほんと機嫌がいい。平吉は、男の子のくせして、よく泣くね。
あれじゃ、大人物にはならないね。あっ今日は、篤子も来るから、どじょうか小鮒をもらって来て。骨のまま食べられるものだから、妊婦には精がつくからね。」
~中略~
朝
おしんが、井戸に行くと、恒子が来て「おしんさん」と呼ぶ。「悪いことは言わないから、アンタ、山形でお産をした方がいい。私は、アンタが気の毒で、見ておれないのよ。それで言っているのよ。」
おしん「ありがとうございます。でも、私、小さい時の苦労にくらべたら、今の苦労は、苦労のうちに入りません。」
恒子「でも、ここにいるでしょ。お義母さんに、殺されてしまうよ。私は、ここに嫁に来て、10年は、アンタ以上に、つらい思いをした。だから、おしんさんにどれほど冷たい仕打ちをしても、驚かなかった。
でも、今度はただのいびりとは違う。
この辺には、昔から言い伝えがあって、一つの家に、一度に2人お産をすると、どっちかの子供が欠くと言って、ひどく忌み嫌うんだよ。お義母さんは、それをえらく気にしているんだよ。お義父さんも竜三さんも、ただの迷信だと言って、相手にはしていない。しかし、お義母さんも篤子さんも」
おしん「それで、お義母さん、私に口をきいてくださらないんだ。」
恒子「こんなヒドイこと、私は言いたくないが、アンタが、この家にいるから、どれほどつらい思いをしないといけないか。アンタが不憫で」
おしん「そんなの、ただの迷信ですよ!」恒子「そうかもしれない。あたしが心配しているのは、お義母さんの気持ちなんです。ただでさえ、アンタを気に入らないのに、アンタがここにいると、恨み殺されるよ。」
おしん「まさか」
恒子「ものもロクに食べさせてもらえない。畑仕事では、休ませてもらえない。こき使うでしょう。お腹の子は、育たないだろうし、おしんさん、体を壊してしまうよ。殺されると同じだよ。
私は、影でおしんさんの力にはなりたいけど、私は、嫁の分際だよ。お義母さんの手前、嫁の分を超えることはできないんだよ。メンドクサイのは、迷信を信じているお義母さんだ。その辺のことばを、よく考えて。」と言って立ち去る。
おしんは、バカバカしいと笑い飛ばしたかったが、恒子の中に、笑い飛ばせない恐ろしいものを感じて、背筋に冷たいモノが走る。
参照元:
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感想
恒子さんの心配
同じ女として嫁としてみても、おしんの扱われ方に、恒子さんは、心配な様子ですが、福太郎が「二人が、一緒にお産をして、死んでしまった赤ん坊など、いくらでもいるだろう」
かなりのドッキリ発言だと思うのですが、今回は、お清にとって、気に入らない嫁のおしんと娘の篤子の出産が重なるのですから、万が一のことを思うと、居ても立っても居られません。
福太郎は、長男として、余計な波風は立たせないことを心情として、それもわからなくはないのですがね。
どじょう
毎日の重労働に、お清からの嫌みやお小言を言われていたら、いくら若くても、我慢強いと言っても、心身共にストレスは、相当かかっているはずです。
握り飯1個でなどと、考えが安易だと思います。
そんな中、篤子の子のために、どじょうを食べさせると、お清は用意しますが、当然、おしんの分などありません。
竜三は、同じ兄弟なのに、妹には、これほど良くしてやって、自分の嫁には食べさせてあげられないなど、情けないやら悔しいと思います。
怒りの矛先は、恒子です。
お清ばあさんのおかげで、いい思いを出来ているのは、篤子だけ。
みんな、お清のおかげで、何かしら不愉快な思いをしているなんて。
迷信
迷信じみた話で、聞いたら背筋の寒くなる実話など、福太郎じゃないけれど「見ざる聞かざる言わざる」で、表にあがらない話しが往々にしてあると思います。
恒子さんは、おしんを心配して、迷信の話をして「恨み殺される」かもしれないと話しますが、実際見聞きしていることがあったので、そういう話が出てきたんじゃないかな。
恒子さんの心配を、ちゃんと聞いた方がいいと思うのだけど。
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