2019年10月16日(水)
あらすじ
おしん(田中裕子)と息子の雄(ゆう)が身を寄せたのは、網元の女主人・ひさ(赤木春恵)のところでした。
ひさは、おしんを魚の行商に出しますが、新参者が食いこむのは並大抵ではないということをおしんは悟ります。
初日は、魚が一匹も売れなかったので、おしんは売れ残った魚を無料で人々にあげます。
翌日も、破格の安さで魚を売り、行商仲間からのクレームがひさのところに集中した。
参考:Yahoo!テレビ
おしんキャスト
田中裕子、山野礼央、赤木春恵
おしんあらすじネタバレ
神山ひさの家
おしんが食事をしていると、ひさが「お風呂に薪をくべたから、入って早く寝なさい」と言ってきます。ひさ「浩太さんからあずかっている大事な人だから、早く慣れてもらって。それより、初めからよく魚、売って来たな。アンタ、いくら儲けかけたんだ?
たとえタダ同然でも、荷を空にして帰ってくる、その度胸を気に入ったわ!けど、アンタも苦労するな。
浩太さんから話があった時、私は女子の一人や二人を食べさせるくらいは、どうってことないけれど、ウチであずかろうと言ったんだ。そしたら、おしんさんをちゃんと一人立ちさせて欲しいと、そう言われたら、私だって責任あるからな。
アンタら楽させるのは、なんでもない。
けど甘やかしたら、浩太さんの気持ちにも背くことになるし、アナタのためにもならない。
それで、厳しい商売だと言うことを承知して」
おしん「よくわかっております」
ひさ「早く商売に慣れて、1日も早く旦那とも暮らせるようにならないとな。行商は商売の基本みたいなものだから、これができなかったら、何をやってもダメ」
~中略~
せり
浜のせりに参加する、おしん。
誰よりも早く、安くせりを落とすおしん。
ひさ「アンタ、そんなに仕入れて大丈夫か?」
おしん「安く売ろうと思ったら、量で勝負しないと稼げませんから!」
おしん、魚を売り歩く。
客「これからは、アンタんとこで買う。ウチらだって1銭でも安い方がいいからな」
おしん「安くしてもらいます」
おしん、先日、タダの魚を口コミしてくれた女のところへ来る。
女「今日は、ちゃんと買ってやるから、ウチへおいで」
おしん「でも、今日は、みんな売り切れてしまって」
女「なーんだ」
おしん「また来ますから、よろしくお願いします。あれっじゃがいも植えているんですか?」
女「病人がいるから、ちっとも進まない」
おしん「それじゃ私、手伝います。仕事終わったから。私、小作の娘だから畑仕事は慣れているんだ。懐かしいな~」と言って、いもを植えるおしん。
家に帰ってきて、雄の足を洗うおしん。
ひさ「畑仕事まで手伝って来たのか?」
おしん「人がしないことをしないと。お客さまは増えませんから。久しぶりに畑仕事をして楽しかったです」
ひさは、おそらくおしん自身も気づいていないであろう、したたかな商魂をおしんの中に見ていた。
いつか、それが実る時も来るだろう。
その日までは、おしんを見守ってやろうと、ひさは心に決めていた。
参照元:
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感想
さっぱり!
浩太の頼みだからと、おしんを引き受けたひさですが、さっぱりとした人で、おしんの商いにも、すぐに信頼を寄せてくれ安心です。
とにかく気に入られないと話しが始まりませんが、おしんの仕事の要領の良さは、ピカ一かもしれません。
ひさは、のっけから「タダ同然でも、荷を空にして帰ってくる」おしんの度胸を気に入ります。
この小気味の良い展開が気持ち良いですが、そんなとんとん拍子に行くのか、少し不安でもあります。
おしんは、よそ者で、ライバルの多いところで商いを始めないといけないので、ハンデが大きいと思いますが、そこは腹のくくったおしん。
薄利多売で魚を売ります。
それをわかっているのか、浩太は、よくおしんに行商をさせようなんて考えたよな。
浩太は、おしんにヤクザな商売をさせたくないと考えていたというけれど、おしんは、その辺のヤクザから姐さんと言われて繁盛していたのに、勝手な男のエゴを押し付けられて、それをおしんも受けるなんてと思ってしまう。
でも、おしんは、天性の才覚で、新しい事にも、一から切り開いていこうとするので、スゴイです。
クレーマー
おしんはよそ者なんだから、敵を作らないようにしないと、見ず知らずの土地で新参者が生きていくのはつらいと思うのに、行商をやっていると、そんな考えは甘っちょろいのかもと思わされます。
ひさが楯になり、行商の女たちのクレームから、おしんをかばいますが「勝手気ままに出来るのが、商売の面白さなんだ。文句を言いに来る方がおかしんじゃないのか?」
才能のある人だから、言えることなんでしょうね。
せり
死産させてしまった後、お清が良くしてくれたのに、それでも佐賀から出てきてしまったおしんの人生、楽じゃありません。
雄ちゃんも、佐賀にいたら、地主の孫として、何不自由なく育っただろうに、乗り心地が良いと思えない木製の乳母車に乗せられ行商です。
おしんは、他の行商に交じってせりをしますが、竜三のことなど考えている場合ではないとばかりに、他に負けじとする姿が、母は強しで圧倒されます。
でも、ただ強気なだけじゃありません。
お客さんに贔屓になってもらおうと、畑仕事を手伝い、そこはしなやかに人と交わろうとする柔軟さがあるから人を惹きつけるのでしょうね。
流されるだけではなく、率先して開拓していく姿に、ひさは、感心して見守って行こうと思ったのでしょうけれど、そういう人の存在は大切です。
雄ちゃんにとっても、母一人、子一人ではなく、家族のような身内が一人でも多くいることで、安心して過ごせると思う。
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