2019年12月23日(月)
あらすじ
健(ガッツ石松)は、なぜか初子(田中好子)について、かたくなに口をつぐんでいます。
それが、おしん(乙羽信子)には不安でした。
黙々と健について歩きながら、おしんの脳裏には、長男の雄(ゆう)の死を知ったとき、泣き崩れた初子の姿が、鮮明によみがえっていました。
もうすぐ初子に会えると思うと、うれしさより不安の方が大きかった。
健に連れられて行ったのは、郊外のケバケバしい繁華街でした。
参考:Yahoo!テレビ
おしんキャスト
乙羽信子、田中好子、ガッツ石松、山下真司、塩屋智章、渡辺美佐子
おしんあらすじネタバレ
郊外の繁華街
郊外のけばけばしい繁華街おしん「健さん、初子、こんなところにいるの?」
健さん、無言で歩を進むと「おかみさん、しばらくここで。気をつけてくださいよ。あっしは、すぐ戻ってきますから」と言って、店の中へ入っていく。
米兵相手に女が「グッドバーイ」
健さん、バーテンに「マイクと待ち合わせているんだ。オンザロックもらおうか」
店の奥で、トランプしている女に、健さんが「久しぶりだな、初ちゃん。この間、たまたまこの店来て、初ちゃんが客と出て行くとこ見たんだ。この店で、客張ってるんだってな。積る話しがある。出ないか」
初子、健さんを無視して、米兵に「ハーイ♪」
健さんは、初子に「出るんだ!」と言いますが、初子は、怒って「よしてよ!悪いけど、日本人は相手にしないんだ!」
健さん「初ちゃん!」初子「何が初ちゃんだよ!人違いもいいとこだ!私はね、明美って言うの!アンタなんか、見たことも会ったこともないね!」
米兵が間に入ろうとすると、健さんは米兵を張り倒し、初子を店の外へ連れ出す。
おしんの顔を見た初子は、走って逃げだし、健さんは、後を追っかける。
健さんは、初子に追いつき「いい加減にしてくれよ!俺は、もう60だよ!こんな年寄りにかっけこさせるなんて、ひでえじゃねえか!」
初子「お願いだから離してください。私、母さんには会えないの。私は、もう初子じゃない!昔の初子は死んでしまったんです」
おしん「初子、お化粧落としなさい。初子らしくないよ」
初子「帰ってください!母さんの知っている初子は、雄さんと一緒に死んでしまったんです!忘れてください!
二度と、来ないで!
私は、面白おかしく暮らしているんだ。邪魔しないで、ほしいね!余計なことされちゃ、迷惑だ!」
おしんは、初子の顔を平手打ちします。
泣く初子の顔のお化粧を、おしんは「母さんの大好きな初子だよ。何にも変わっちゃいない」と言って、ぬぐいます。
初子は、おしんに抱き着き泣きます。
~中略~
お師匠さんの家
お師匠さんの家に、健さんがやってくる。健さんがおしんに「今日、帰るって?」
おしん「ほんとに、お世話になりました」
健さん「礼を言われたくてしたんじゃねーんだ。おかみさんとは、奇妙なめぐりあわせで、あっしはおかみさんの役に立てることがうれしいんですから。
それにしても、初ちゃんも良かったな!帰る気になってよ!」
初子「お世話になりました。でも、山形から出てきて、母さんとこ奉公するまで、私のとこ、面倒を見てくれたのが健さんだなんて、全然知りませんでした」
健さん「そうか、初坊が、まだこんな小さかったもんな。俺は、じじぃになっちまったし、わからないのも道理だ」
お師匠さん「私も、もうちょっとおいでよって言ってるんだけどさ」
健さん「そうですよ。せっかく東京へ出てきて」
お師匠さん「今度、いつこらえるか、わからないだろう?私だって、いつまで元気でいられるか、もう会えないかもしれないよ」
おしん「お師匠さん、健さんと一緒に、お伊勢参りに来てくださる約束でしょう?待ってますから。いつも、いつも勝手な時ばかり、お世話になりました」
お師匠さん「あぁ、きっとお伊勢参りに行くからね」
健さん「会う時はいいが、別れる時は、いやなもんだ。これも年のせいかね?
おかみさん、また顔見せてくださいよ!」
お師匠さん「みんなせいぜい長生きして、いままではつらいことばっかりだったけど、これからは、日本も良くなるそうだからさ。
お互いいい思いをしなきゃ、死んでも死にきれないよ!」
おしん「うんと、お金儲けもして!」
伊勢
初子のアパートの整理などで5日ほど、東京に滞在し、おしんは初子を連れ、伊勢へ帰って来た。
初子「最初の魚屋のお店と、同じ町なんですね」
おしん「そう、昔のおなじみさんも、けっこういらっしゃるのよ。初ちゃんのこと、おぼえてくださるお客さまもいらっしゃるわよ。きっと!」
おしんは、田倉商店の店の中をのぞく。
おしん「仁!希望!どうしたのよ、お店、がらんとしちゃって」
仁「持っていかれちゃったんだよ」
おしん「どろぼう?」
仁「ぜんぜん、売れなかったんだよ。それで支払日が来ても、金がないしさ。
そしたらな、問屋のやつらが来て、品物を引きあげて行っちゃった」
そこへ初子が入って来て、希望「初ちゃん!」仁「初べえ!」
参照元:
![]()
前置きレビュー
田中好子初子は米兵相手
初子は、言わずもがなではありますが、アメリカ兵を相手にした仕事をしています。
「おしん」のウィキペディアを見ると、初子は「パンパンガール」とありますが、昔の資料を見ると、具体的な職業は書かれていません。
「アメリカの飲み物」は、資料には「コーラ」と記されています。
田中好子さんのプロフィール
本名:小達 好子(おだて よしこ)旧姓:田中
生年月日:1956年4月8日~2011年4月21日 55歳没
出身地:東京都足立区
身長:155cm
1969年(昭和44年)、渡辺プロダクションが経営する東京音楽学院に入学し、スクールメイツのメンバーに選抜される。
1972年(昭和47年)、NHKの歌番組「歌謡グランドショー」のマスコットガールのオーディションに伊藤蘭、藤村美樹とともに合格すると、この3人組は「キャンディーズ」と命名され1973年(昭和48年)9月1日、キャンディーズとして「あなたに夢中」で歌手デビューします。
1978年(昭和53年)4月4日、21歳の時、キャンディーズは解散
1980年(昭和55年)、芸能界に復帰
1983年(昭和58年)、27歳ドラマ「おしん」出演
1991年(平成3年)5月21日、35歳の時、以前より親交のあった夏目雅子の実兄で実業家の小達一雄と結婚。
結婚翌年の1992年(平成4年)に乳がんが見つかり、幾度か再発を繰り返します。
2010年(平成22年)10月に十二指腸潰瘍を患い、その治療のため絶食をしたことで体力・免疫力が低下、乳がんが再発。結果として、このときの絶食が容態を最終的に大きく悪化させる原因となります。
2011年(平成23年)2月には、がん細胞組織が急激に増殖するラッシュ状態となり、肺や肝臓にもがんが転移。
2011年4月21日午後7時4分頃、懸命の治療も甲斐なく、国際医療福祉大学三田病院にて逝去
昔のお母さん
けばけばしいお化粧をした初子に、おしんは「お化粧を落としなさい」と言って、お化粧を取りますが、昔のお母さんって感じです。
おしんの絡みが丁寧なのだが、だんだん昔のドラマっぽくなってきた。。。
感想
おっと健さん
おしんが、健さんに連れられてやってきたのは、健さんがいなくては、とても足を運ぶようなところではない、どこかの飲み屋街です。
お加代さまのいた場末のカフェとはまた違い、GIのいるところに、時代を感じさせます。
戦々恐々なおしんに、健さんは落ち着いて待っているようにと促しますが、健さんは、やっぱり頼れる人なのねと思いました。
慌てることなく健さんは店に入り、わかっているかのように初子の元へ寄ります。
一連の行動、健さん、カッコいい!!
チリチリのパーマに、けばけばしいお化粧の初子の表情は、若さを恨んでいるかのようで、悲しくなります。
初子は、健さんに「アンタなんか知らない!」と、まるで人が変わったかのようですが、ひるむような健さんじゃありません!
力づくでも、初子を店の外へ出しますが、初子を見た、おしんは、初子の変わりようを見て、言葉が出ませんが、お加代さま依頼の衝撃だと思います。
お加代さまにしても、初子にしても、時代が時代なので、女性の働けるところは、やっぱり限られていたということなのかな。
ガッツ石松さん「俺は、もう60なんだから」ってセリフが、なんの違和感もないって・・・
初子
けばけばしい初子は、必死に健さんに抵抗して「昔の初子じゃない」って、なんだか悲しくなってしまいました。
雄のことをひたすら待ち続けていたのに、戦死してしまって、自分の人生は、終わってしまったも同然と思ったのでしょう。
思わず泣いてしまいましたが、おしんも、そんな初子に涙を浮かべながら、お化粧を落としてやりますが、自分を偽らないで欲しいという思いなんでしょうね。
初子の傷ついた気持ちを、おしんは、ちゃんと受け留めますが、おしんは、すっかりお母さんです。
おしんは、初子の悲しみを十分理解して、一緒に伊勢に行って働こうと、今の生活から抜け出すように説得しますが、初子にとって、初めて田倉家に来たときと、これがおしんに救われる2度目になり、まさに恩人です。
おしんのおかげで、すっかり清潔感あふれる初子に変身!
健さんもお師匠さんも、一安心で、年をとってもお茶らけた軽口をたたいて、いい人達ですが、話しの展開は、ほんとくるくる回ります。
伊勢へ戻ってみると、信頼してお店をまかせたはずなのに、お店の中は空っぽ。
しっかりしていそうだけれど、仁を当てにしてはいけなかったですね。
初子を連れ戻すよりも、どっと疲れそうです。
コメント