2020年1月17日(金)
あらすじ
おしん(乙羽信子)も初子(田中好子)も、仁(山下真司)は奉公人の百合を愛しているとばかり思っていたのに、結婚を約束した娘がいると聞いて、耳を疑います。
しかも、その娘の父親が、田倉商店をセルフサービス方式に改善する費用を、出してくれると言うのです。
おしんには、信じられないようなことばかりでした。
そして、仁は百合に「ほかに結婚したい女性がいる。だけど、百合が許せないなら、あきらめる」と話すのでした。
参考:Yahoo!テレビ
おしんキャスト
乙羽信子、田中好子、山下真司、丘山未央
おしんあらすじネタバレ
田倉商店
おしん「何が結婚だい。お前、自分のしていることがわかっているのかい?」仁「俺だって、もう26だよ!彼女とはね、今年の正月、次郎と征男を連れてスキーに行った時、ホテルで知り合ったんだ。
明るくていい子だよ。
短大出ていてね、今、花嫁修業中だよ。
それですっかり意気投合しちゃってね。
両親とも親しくしてもらってね。
彼女のオヤジさんね、名古屋で既製服メーカーをやっているんだよ。
そうとうな顔らしいよ。
そのオヤジさんにも、かわいがってもらっちゃってね。
でもね、オヤジさんウチの商売には、批判的なんだよな。
せっかく駅前の一等地なのに、魚屋や八百屋なんて一番効率の悪い商売をやっているのは、愚の骨頂だって」
~中略~
仁、泣く。
百合、てんぷら揚げている。
おしんが、百合に話したいことがあるから、夕飯の片づけの後にねと言ってきます。
百合、風呂を焚いている。
百合、風呂に入っている仁に「坊ちゃま、奥さまと何かおありになったんですか?奥さまから、今夜話したいことがあるって。もしかしたら、私達のことが」
仁「母さんも初ちゃんも、俺たちのこと知っているよ。母さんはね、俺と百合を一緒にさせたいんだよ。
ただ俺は、他に結婚したい女がいる。
それは百合に話したよな?
でも、どうしても百合がダメだって言うならあきらめるよ。
一時の間違いだなんて、そんな卑怯な言い逃れはしないよ。
だから、百合は、百合の気持ちを正直に、母さんに話せばいいんだよ。
百合を傷つけた責任は、ちゃんととるつもりだから。
俺が一生、魚屋と八百屋で終わることになったとしても、それも身から出たさびだ。
どうせ俺の人生なんて、たかが知れているんだよな!」
百合がおしんの前にいる。
~中略~
初子が、後を追うが、百合は「一人にしてください」と言って泣く。
おしん「仁は、いつの間にか、あんな情けない男になってしまったのかね。
そんな風に、育てた覚えはないのに」
そこへ仁が「話は、すんだの?」と言って部屋に入る。
仁「参ったよな。百合と俺とのことは、うまく話をつけようと思ったのに。母さんや初ちゃんが入ってきたら、まとまる話しもまとまらなくなるじゃないか」
おしんは、仁の横っ面をたたく!
おしん「恥を知りなさい!恥を!」
仁「こういう問題は、俺一人の責任じゃないと思うけどな。
俺は、別に百合を嫁さんにするって約束したワケじゃないし」
おしん「おだまり!」
仁「お互いに好きだってことで」
おしん「百合の将来を踏みにじってしまったんだよ。どんな言い訳をしたって、許されることじゃないんだよ!」
仁「じゃあ、どうすればいいんだよ。結婚すれば、結婚するよ!
責任とればいいんだろ!」おしん「百合には、とっくにそんな気持ちはないんだよ!お前に愛想尽かしをしているよ!」
仁「あぁそう、それじゃ仕方がないな!百合は、心のやさしいいい子だよ。幸せになって欲しい。俺も、できることは精一杯してやるつもりだよ。一生、力になってやるつもりだよ」そう言って部屋へ行く。
おしん「子供って言うのは、親の思う通りには、育たないもんなんだね。
どこでどう間違ったのか」
初子「そういう時代なんですよ。なんでも自由、自由って」
おしん「百合には、かわいそうなことをしてしまったよ。どんなことをしたって、償いきれるもんじゃないけれど、せめて将来、身を立つように考えてやらないとね」
おしんには、百合に対する仁の仕打ちが許せなかった。
たとえ仁と親子の縁を切っても、手元へ置いて面倒を見るのが、百合への償いだとおしんは心に決めていた。
が、翌朝、田倉家に百合の姿はなかった。
初子が、おしんに百合ちゃんからの置手紙だと言って差し出し「私宛のもあって、やっぱりこの家には、いられないからって」
参照元:
前置きレビュー
因果な
田倉商店で奉公に来ている百合ちゃんが、仁の嫁になってくれると思っていたおしんに、仁には結婚したいという娘がいると聞かされますが、それは百合ではありません。
しかも相手は、竜三が夢見ていた既製服メーカーを経営している所の娘だと言うのです。
なんという因果!
感想
うわっ
百合ちゃんとの関係がバレてないと思っている仁は、道子との馴れ初めや道子の父が資金を出してくれると、おしんに打ち明けますが、百合ちゃんとのことを知っているおしんは、聞く耳を持とうとしません。
よくもまぁ、仁は、デレデレと話をするもんだ。
おしんは怒りの表情で、百合ちゃんとのことを切り出しますと、仁の表情が一変!朝から重い。。。
仁が、これほどへらへらした男だなんて、戦争へ行ったことで、何かが切れたのかな。
はっつちゃん
初子は、百合ちゃんならいいお嫁さんになってくれるだろうとおしんは楽しみにしていたと話し、そんなお金持ちのお嬢さんでなくて、現実を見ようと言う気持ちはわからなくない。
分相応にしろってことなんだろうな。
やなヤツ
まだ若い百合ちゃんにとって、仁との関係をおしんに知られるなんて、顔から火が出るような思いだと思います。
生きた心地はしないでしょう。
仁は「他に結婚したい女がいる。
それは百合に話したよな?」
ってことは、百合ちゃんの方が、気があったってこと?
それを仁が都合よくとらえたってことかな?
えっ~自分とこの店の女の子に手を出すなんて信じられないけれど「どうしても百合がダメだって言うならあきらめるよ」って、やなヤツ!!
百合ちゃんは、これで人生が変わってしまうと思っているのか恐怖心でこわばって、かわいそう。
百合ちゃんの顔がメラメラとした炎の灯りに照らされる演出が、うまく百合ちゃんの恐怖心を現わしている。
百合ちゃんと一緒になることは、仁にとって、このまま八百屋と魚屋で終わってしまうつまらない人生だと言いたいんですね。
サイテー
そしておしんの前で、百合ちゃんは仁との関係を告げられますが、まるで吊し上げ状態。
仁がしっかりしていれば、こんな大恥かくことなかったのに。
百合ちゃんは「坊ちゃまを幸せにする自信などありません」と、おしんにきっぱりと告げますが、泣きたいだろうに涙も見せずに、つらい。
おしんは、大きな顔をしてこの家にいればいいと言ってくれますが、20歳の百合ちゃんには、そんな我慢は出来ないよ。
仁は、ケロッと部屋へ入って来て、百合ちゃんとのことは、うまく話をまとめるつもりだったと打ち明けると、おしんは、仁をひっぱたきます!
そんなことを息子の口から聞くことになるなんて、血の気が引く思いでしょう。
かわいい息子の結婚を素直に祝福できないなんて、おしんもまたつらい状況に立たされました。
言ってみれば仁は百合ちゃんを手籠めにしたわけですが、おしんは、仁と親子の縁を切っても、手元へ置いて面倒を見ると考えるなんて実際どうだったのかな。
自分のところの従業員を手籠めにしたとか、そういう話は、何かしらあったみたいだけど、おしんのように考えて実行していた人なんて、そういないのでは。
百合ちゃんは、書置きを残して田倉家を出ますが、道子と顔を会わせるようなことは、絶対避けたいので正解だと思います。
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