2020年2月28日(金)
あらすじ
仁(高橋悦史)と道子の不仲は、さすがのおしん(乙羽信子)にもどうすることもできなかった。おしんは、母親として仁の力になってやることができず、暗い気持ちで見守っているしかありません。
そして、おしんには、もう一つ心を痛めていることがありました。希望(のぞみ野村万之丞)と圭ちゃんの将来についてである。おしんは、希望に「初子(佐々木愛)と一緒になる気持ちがないか」と確かめてみることにします。
参考:Yahoo!テレビ
おしんキャスト
乙羽信子、高橋悦史、野村万之丞、佐々木愛、吉野由樹子、桐原史雄、岩渕健
おしんあらすじネタバレ
田倉家
「スーパーたのくら」に、正月三が日は休みと貼り紙がしてある。
仁が、圭ちゃんを肩車して、初子とご機嫌で帰ってくる。
おしんは、仁の声が聞こえると、希望に「あっ帰って来た!ねぇ母さんのこと、心配ないからね?まだまだ一人だって暮らせるから。それより初ちゃんのこと、いろんなことがあって、あの年まで来たけれど、アンタと初ちゃんが一緒になってくれたら、母さん、もう思い残すことない。初ちゃんだって、ずいぶんつらい思いをしてきているけれど、これでやっとウチにいた甲斐があったってもんだからね」
仁と初子が帰ってくると、希望は「喪中だから新年のあいさつは遠慮させてもらうけれど、去年は、いろいろ迷惑をかけてしまって、今年はしっかり仕事をするつもりだ!
よろしく頼むよ!」
仁「気を落とさずに!こんないい坊主がいるんじゃないか!
しかも、お前には、立派な仕事があるんだ!
男は、仕事だよ!仕事が、命なんだ!」
希望が、圭ちゃんにおせちの卵焼きを食べさせようとしますが、圭ちゃんは食べてくれません。
初子は、「もうちゃんと一人で食べられるわよ」と言うと、希望が「そうか、そばにいないと何にもわかりゃしない」
すると仁が「男親なんて、そんなもんさ!仕事にかまけていりゃ、子供がどれくらい成長したか、てんでわかりゃしない。それでいいんだよ!
そんなの、女親の役目だ!
百合は、イイ女だった。あんなイイ子はいない。
心が残るのは、当たり前だ。
しかし、もう帰ってこないんだよ。
早いとこ諦めて、またもらえよ!」
初子「仁ちゃん、何も今そんなこと」
仁「今、言わなきゃ、こいつは圭と一緒に暮らせないんだよ。男親一人のところなんか、圭は帰せやしないよ!
お前だって、圭だってダメになってしまう。
そりゃ圭も希望も大事だ。
お前が一人のうちは、圭は田倉であずかるからな!」
おしん「仁!希望だって、それくらいのこと考えているよ。母さんだってね、後添えの心当たりがあるから、さっき希望に話していたんだよ」
初子、黙って席を立つ。
仁「そうか。だったら俺の出る幕じゃないんだな。母さんのすることは、間違いないよ。黙って言うこと聞いた方がいいぞ!
今夜、泊まっていくんだろう?ゆっくり飲もう!母さん、4号店、手をつけますからね。今度の店は、マーケットと言う感じをなくして、ハイクラスの雰囲気を出すんだ。もはや実用本位の時代は去って、お客は、豪華なモノに集まるようになってきているんだ。まっ見ていてくださいよ!希望、お前の作品のコーナー出すこと考えているんだ!いいモノ焼いてくれ!ジャンジャン売ってやるよ!そっちの方は、俺に任せておいてくれ」
酔いつぶれた仁を、希望とおしんが、布団に寝かす。
希望「やっぱり仁は、根っからの商売人なんですね。
考えることは大きいし、商売の勘はスゴイし。やっぱり父さんと母さんの血だ。
ただ仁のやつ、ちょっとヘンですね。仁は、昔からつらい時、わざと強がってはしゃいでみせた。
なんでもなきゃいいけど」
おしん「さっアンタも寝なさい!」
~中略~
朝
希望が、水を飲んでいると、おしんが「ほんと、男親ったら当てにならないから。あれがおねしょくらいですんだからいいけど、ケガでもしていたら取り返しがつかない。そりゃね、百合の一周忌もすまないウチにと思うかもしれないけれど、でも圭のことを考えたら一日でも早い方が。百合ちゃんだって、ちゃんとわかってくれるよ。
後添えをもらうのは、アンタと圭のためなんだもの。だいじょうぶよ!ちゃんと初ちゃんには、私から話てあるから。ねっ!」
初子が、おねしょした圭ちゃんの布団を干している。
そこへ希望がやってきて、「正月、早々、迷惑をかけてしまったね」
初子「まだ4つなのよ。たまにはあるわよ。こういうこと」
希望は、おしんから話を聞いたのかと問い、「私は、初ちゃんが好きだ。初ちゃんとは9つの時から、兄弟同様にして育ってきた。
いつも初ちゃんには、かばってもらったし、私も初ちゃんを頼りにしてきた。しかし、それはあくまでも兄弟の気持ちとして、一度だって結婚の相手として考えたことなんてなかった。
いまだって、その気持ちは変わりやしない。
圭の面倒を見てもらったんだって、誰よりも信頼できる姉さんだし、甘えられる姉さんだったからだ」
~中略~
希望「ただ、僕は自信がなくなってしまった。やっぱり父親だけで圭を育てるのは、無理だ」
初子「何言ってんの、希望ちゃんらしくもない。希望ちゃんは、圭ちゃんの父親なのよ。自信を持ちなさい!
私があずかっているとね、どうしても過保護になっちゃうわ。父親には、父親の育て方ってあると思うわ。
大丈夫、圭ちゃんだって、愛情を持って育てればきっと懐いてくれるわよ」
圭ちゃんが、おしんと餅を焼いている。
初子と希望がやってきて、希望が「もう仕事しないと。2月に入ったら火を入れることになっているんです。のんびりしちゃいられません」と言うと、初子が、圭ちゃんも一緒に帰ると言う。
おしん「初ちゃん」
初子「希望ちゃんね、男手一つでも、やっぱり手元に置きたいんですって。私も、その方が、いいと思います」
おしん「希望、アンタ」
初子「希望ちゃんの子供なんですよ。希望ちゃんのやりたいように。母さん、私達には、何も言う資格はないんですよ」
希望「母さん、申し訳ありません」
おしんは、全てを察していた。なぜか明るく振る舞っている初子が、不憫でならなかった。
初子のためにもと思ってしたことが、かえって初子を傷つけてしまったのではないかと、激しい後悔と共に、胸が痛んでならなかった。
参照元:
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前置きレビュー
老害勝手妄想?
おしんは、これまでつらい思いをしてきた初子と、百合を亡くしてしまった希望が、一緒になったらどうかと二人に提案します。
おしんにとって、この二人が一緒になることは、純粋に幸せになれると思ったのです。
今も昔も関係なさそうですが「大きなお世話」で、今なら老害などと言われてしまうのかな?
若い時の、アテネーズのお姉さんたちや、髪結いのお師匠さんとの小気味よい展開とは異なっているので、つまらなく思ってしまうかもしれません。
くどいですが、この頃の朝ドラは、「老人の楽しみの一つ」だったので、そういったことを加味していたのかなと思います。
感想
別居していても
仁は、のぞみに再婚を進めますが、百合のことをイイ女だったなんて、よくもそんなことぬけぬけと言えますね。
のぞみは確かに幸せだったと思いますが、亡くなってまだ日が浅いのに、ほんと仁は、下劣な人。
仁は、今度の4号店は、ハイクラスな雰囲気にすると予定を話しますが、道子と別居はしていても、仕事の事で満たされて、案外お気楽なのかもしれません。
おしんが、竜三と別れて暮らしていた時、魚の行商をしつつ佃煮を作っていたことを思い出しますが、蛙の子は蛙なんですね。
圭ちゃんおもらし
まだ甘えたい盛りの圭ちゃん、おもらしをしてしまいました。
初子は、すかさずパジャマを脱がせますが、おしり丸見え!
この頃、ドラマとか、けっこう過激なシーンがあったと思うし、街中など普通にポスターやカレンダーに女の人の裸が使われていたけれど、今見ると子供とは言え、気恥ずかしいです。
見ようによっては全国ネットにさらされ公開処刑か幼児虐待。
圭ちゃんを演じた岩渕健さん、トラウマになっていないといいけどな。
仙造化したおしん
おしんは、橋田壽賀子さんが昭和天皇に見てもらおうと書いたそうです。
それと当時の朝ドラは、お年寄りの楽しみの一つだったので、お年寄りの鑑賞に堪えられることを考慮していたと思います。
そうは言っても、おしんの初子とのぞみへのおせっかいは、お年寄りには良かったのかもしれないけれどどうなんだろう。
先端だったスーパーの女経営者としてもっと品格やら人望が高まり、物語が展開していくのかと思っていたら、せいぜい仙子さんくらいで、ほとんど身内のことばかり。
橋田壽賀子さんは、美談なんかつまらないと思ったのかもしれないけれど、仙造化したおしんは、見たくないな。
所詮、どんなに頑張っても、仙造の血が入っている娘だと言いたいのだろうか。
最後の奈良岡さんの「激しい後悔と共に、胸が痛んでならなかった」と格調高く語られると、それでおさまってしまいそう。
奈良岡さんマジック!
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