187話~192話
2019年11月4日(月)~11月9日(土)
あらすじネタバレ
場末のカフェ
健さん店の男に、加代を出すようにと交渉します。
お加代が階段を下りてくると、おしんに気がつき、二階に上がってしまう。
おしんは、二階に行こうとすると、男に止められるが、健さんがお金を出して「これで文句ないだろう」
おしんは加代の部屋へ行き「ずいぶん、心配しました。どうして知らせてくれなかったんですか?」
お加代「知らせて何になるっていうんだ?黙って帰ってくれ」
おしん「これ、浩太さんから、お加代さまにって。ここを教えてくださったのも、浩太さんです」と言って封筒を出す。
おしん「どうか、ご一緒に伊勢にいらしてくださいまし。精一杯のこと、させていただきます」
お加代「もう、いないんだ二人とも。死んでしまった」と言って、押入れにしまってある骨壷を見せる。
お加代「あの人が自殺して、初めて商品相場で大損したこと知り、加賀屋の財産、総ざらいしたって、借金は整理できなかった。仕方がないから、東京へ逃げてきたが、おっとつぁん脳卒中で。
この不景気で、まともな商売なんてない。
そんな時にな、おっかさんも倒れてしまって死に目に会えなかった。
今時500円も前借させてくれるところ、ないからな。
それに、ここなら希望を連れてきても良いって言ってくれた」
おしん「希望坊ちゃまを、ここでお育てになるおつもりなんですか?」
お加代「バチ、当たったんだ。おばあちゃんや、親を泣かした報いだ」
長谷川美容院
お加代の様子を聞いた、お師匠さんは「1000円からのお金がないと、自由になれないって言うのかい?」
健さん「女郎って言うのは、年季があけたら足を抜くことが出来るが、あそこは底なしの沼だ」
おしん「1000円ものお金、とっても」
どうしたら、加代を救うことが出来るか、おしんは考えていた。
朝、おしんは、お加代さまに精のつくものをと、お重を詰めている。
加代の死
健さんとおしん、お加代のいる場末のカフェに行くと、中から医者が出てくる。
男「夕べ、大酒くらって血を吐いて、それをのどに詰まらせ息ができなくなったんだ」
おしんは、店の中に入ると、お加代の顔に白い布がかけられている。
男の声で「とにかく仏とその坊主を引き取ってもらいてーな」
健さんが入ってきて「借金のことは、話しをつけましたから」
おしんは、お加代の顔に近づき「希望坊ちゃまは、ちゃんとお育ていたします。大旦那さまと大奥さまのお骨は、お預かりします」
長谷川美容院
3つのお骨を並べる。
お師匠さん、手を合わせる。
おしん「とんだ、ご迷惑をおかけしました」
お師匠さん「いいんだよ、お通夜をしてさし上げようじゃないか」
おしん、ふとお骨に手紙を見つけ「お加代さまが、私宛に」中からお金が出てくる。
手紙の内容「おしん、今日はありがとう。
同封の100円は、浩太さんからのモノだ。
これで、父さんとおっかさんの骨をどっかのお寺に納めてほしい。
あの頃に、帰れたら。
さよなら、おしん」
おしんは、翌朝、希望をおぶって骨壺を抱いて東京を後にした。
伊勢
おしんは骨壺の前で、手を合わせていると、竜三が入ってくる。
おしん「私の一存で、勝手なことをして申し訳ありませんでした」
竜三「加代さんが亡くなったなら、希望くんをウチで引き取るのは当たり前だ。
加代さんのご両親のお骨を持って帰るのも、おしんの努めだ」
お加代さま、大旦那さまと奥さまのお墓をたて、僧侶がお経をあげている。
満州事変
竜三が朝刊を見ていると、おしんに「いよいよ満州で関東軍が動き始めたぞ!」
雄が、戦争について関心を持ち、日本はどうなったのかと聞くので、竜三は説明すると、おしんは、そんなこと子供に言わなくてもと反発します。
自転車
子供が増えて大変だから、子守りを一人雇ったらと言う話になるが、おしんは自分がつらい思いをしたのでと言って、その代わりに自転車と冷蔵庫を買うことになりました。
新しい自転車が来て、竜三と雄が楽しそうにしていると、ひさが、おしんは幸せだなと話します。
それと比べて、浩太には、特高にでも捕まってしまったら大変だからやめてほしいが、自分では説得できないので、おしんにやめるように説得して欲しいと頼んできます。
竜三は、「浩太さんのような有能な人が、取り返しがつかないことになる前に、すぐ説得した方がいい」
と、おしんの背中を押してくれます。
ひさの家
ひさの家で浩太に会うと、おしんは、加代のことを報告すると「浩太さんにも普通の暮らしをしていただけたらなって」
浩太「おばさんに、何か言われたな?ただね、僕も最近むなしいと思うことがある。
目的は、小作と地主の制度をなくして、土地を農民の共有にすることだが、現実はそうじゃない」
浩太は、世の中に対する不満を話すと、「今度はほんとにしばらく会えなくなる。
明日、加代さんの墓に参る」
おしん「私、お供します。希望坊ちゃまもお連れしますから」
浩太「バカなこと言うんじゃないよ。尾行だってついているかもしれないし」と反対します。
墓
翌日、おしんは仁と希望を連れて、加代の墓へ行くが、浩太が現れないので帰ろうとすると、浩太が現れたので、おしんは希望を抱いて、浩太に見せる。
そこへ男が二人現れて、浩太に手錠をかける。
浩太「縁のモノの墓参りに来た」墓参りをしている様子を、おしん見る。
浩太は、連行されて行ってしまう。
田倉家
おしんが戻ってくると、竜三が「どこへ行っていたんだ?さっきから、おかみさんが待っておられるぞ。真っ青じゃないか?」
ひさが「特高の刑事が二人来て、しらみつぶしに家探ししてから」
おしん「浩太さんは、もうお加代さまの墓の前で、特高に。浩太さん、モスコーへ行かれるつもりだったらしいんです」
竜三「日本で捕まって良かったのかもしれない」
浩太の運動を長い間、見つめてきたおしんは、浩太の考え方も共鳴していたので、浩太が生きられない世の中を怖いと思った。
それ以後、浩太の消息はなく、日本には自由主義者の許されない暗い時代が来ようとしていた。
昭和10年2月
そして4年の歳月が流れ昭和10年の2月を迎えていた。
おしんと竜三が接客をしていると、店の外にテキヤの健さんがいるのに気づき、家に招く。
健さんと一緒に来た少女が、先回りしてお茶を入れようとしたり、野菜を洗ったりしている。
健さん「ワケあって、よそへ連れて行く子なんです。大阪に仕事があるもんですから」
おしん「仕事って、あんな小さい子を連れて?」
健さん「山形の小作の娘なんですがね、東北は冷害続きの凶作で続きで、米がとれないんですよ。どこもかしこも娘を売り飛ばして。知り合いに頼まれて、50円で引き取ったのはいいんですが。
そしたら、仲間が大阪の飛田の遊郭で下働きの娘を欲しがっているもんですから!」
竜三「いずれはそういう所の女になっちまうんだろうね」
健さん「みんな自分が生きるのに精一杯ですから」
朝、おしんが寝坊をして「朝ご飯の支度間に合わないかもしれない」と焦り、ふと台所をのぞくと、少女が飯炊きをしている。
それがおしんと初子との運命的な出会いになったのである。
前置きレビュー
希望と初子
お加代さま亡き後、おしんは、加代の子供を引き取って育てることになります。
何かと縁のあるテキヤの健さんの遠縁の娘の初子との出会いも、おしんにとってかけがえのないものとなります。
お加代さま、浩太、健さんは、おしんにとって、とてつもなく縁の深い人ですが、新たな縁を結びます。
成長した雄
雄は、子役から何人も変わっていますが、あまり連続性がありません。
192話から204話までの2週間だけの出演ですが、当時のキラ星、松田洋治くんが登場です。
「おしん」の少し前に、長渕剛さんと共演した「家族ゲーム」が話題になりました。
みずみずしい演技で、2週間という短期間が、とても貴重に思えます。
おしんキャスト
田中裕子、ガッツ石松、河原さぶ、東てる美、永井政春、赤木春恵、並木史朗、野村万之丞、乙羽信子、大橋吾郎、上中はるか、松田洋治、望月匡貴、大渕貴人、ガッツ石松、渡辺美佐子
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