2020年6月4日(木)
はね駒キャスト
斉藤由貴、矢崎滋、永島暎子、二谷友里恵、渡辺多美子、岡寛恵、ガッツ石松、渡辺謙
はね駒 あらすじ ネタバレ
大津波の被災者のための救護所で働くりん(斉藤由貴)と小野寺源造(渡辺謙)は、中河鶴次(矢崎滋)と出会います。
鶴次は、故郷の南三陸の志津川に、初めて生まれた男の子の初節句のために訪れていましたが、そこで被災してしまうのです。
家族と離れ離れになった鶴次は、1人だけで海岸をさまよっていました。
前置きレビュー
明治三陸地震(めいじさんりくじしん)は、1896年(明治29年)6月15日午後7時32分に、岩手県上閉伊郡釜石町(現・釜石市)の東方沖200kmの三陸沖を震源として起こった地震で、マグニチュード8.2~8.5でした。
東日本大震災の時は、マグニチュード9.0です。
明治の頃は、建物のほとんどは木造だったことから、建物による倒壊で、負傷者がたくさんいたとは、想像つきませんでした。
時間が夜の7時で、ほとんどが家の中にいたでしょうから、逃げるに逃げられない状況だったと思います。
そこへ38.2mを記録する津波です。(東日本大震災の時は、40.1m)
救援隊が、全国からかけつけたそうです。
救援隊としてかけつけたおりんちゃんや、たまたま魚の買い付けで志津川へ来ていた源造は、必死で救援活動をしています。
そんな中、初めての男の子が生まれ、実家で初節句を祝おうと志津川へ来ていた鶴次と出くわします。
鶴次は、妻と4人の子供を連れて帰郷していましたが、おりんちゃんが会った時、鶴次は、一人でいました。
おそらく友人の家を訪ねていたか何かで自宅にはおらず、被災を免れたのかもしれません。
感想
一人生き残った鶴次先生
鶴松の祝いに、かけつけてくれた兄弟や親戚と楽しいひと時を過ごし、親戚の叔父さんを山の向こうへ送っていた途中、津波が襲うのを目の当たりにすることになった鶴次先生。
津波は、夜の午後7時半過ぎのことです。
当時は、電気などないでしょうから、辺りは暗かったと思います。
それが、水平線の上に、青白い火が走り、沖の方から、まるで山のように何十畳もそそり立つ波がつき進んできたと言います。
ただただ恐怖でしかなかったと思います。
管理人は地震しか経験がありませんが、目の前の山のような津波と聞いただけで、その恐怖心がわかるようです。
そして大切な親や妻と子供たちが、波により、その命を奪われることになってしまい、言葉にするのもつらいと思うのに、鶴次先生は、良く話をしてくれました。
彌七と源造の心意気
彌七とおきわさんが、店の梅干しや漬物を運んできて、被災者たちに無償で配ります。
おきわさんの話しでは「ここで儲けさせてもらった分、ここへ返すんだ」と、店にあるもの全部持って来たと言うのです。
この心意気!彌七も源造も、カッコいいです!!!
するとひと際大きな声で「まだまだあるから心配しないで!この梅干し食べて元気つけて!」と、励ます源造が、なんだか輝いて見えます。
鶴松の産着
鶴次先生が実家を見に行くと、全て潰されてしまっていますが、鶴松の産着が見え、鶴次先生は、狂ったようにがれきをどかしますが、鶴松の姿はありません。
唯一残された産着を手にして「鶴松~~~!!!」と泣き叫ぶ鶴次先生、悲しみの深さは計り知れません。
おりんちゃんふられる
源造は、ケガ人のことやら食物の調達にと、懸命に救援活動をしていますが、さすがに疲れ時間を惜しんだのか立ったまま寝ています。
一心不乱に出来るなんて、カッコいいです。
おりんちゃんは寝ていない源造を心配しますが、源造は「倒れたって心配する人はいないよ」と言うと、おりんちゃんは「私泣く」と、源造をじっと見つめます。
やっとおりんちゃん、素直になったと思ったら、源造は「今は、みんな少し変になっているからな」と、なんて冷静な人なんでしょう!
大人~~~~~!
奇跡
夜だというのに、女の子が、また抜け出そうとして、おりんちゃんに止められますが、源造は「行かしたいところに行かしてやればいいじゃないか」と現れます。
「海のそばに行きたいんだよ。お父さんやお母さんが、あの海にいるんだもんな」
そう言って、女の子を抱いて海に連れて行ってくれますが、独身なのに十分父性を持ち合わせて、カッコいいじゃない!!!!
おりんちゃんは、女の子を抱いていますが、まるでお人形を抱いているみたい。
熱がある女の子に、源造は「落ち着いているじゃないか。きっと波の音を子守唄のように毎日聞いて眠っていたんだ」
その言葉に、おりんちゃんは、源造に大人なものを感じたようです。
結局、源造が女の子を抱いて、一晩経ちました。
おりんちゃんが目を覚めると、源造が、女の子のために苦手だと言っていた子守唄を歌っています。
初めて聞く子守歌ですが、どこの歌なんでしょうね?
おりんちゃんは、源造に人として大きなものを感じたのか、「好きです。死んだら泣きます」
その言葉に、源造は鋭いまなざしを投げかけ、奇跡が起きたかのように嬉しそう。
すると女の子が「おりんちゃんじゃない、おれはおきよだ」と、やっとしゃべってくれました!
源造が、ずっと抱きしめ、子守歌まで歌ってくれたおかげで、安心と信頼ができて癒されたのでしょうね。
子供は素直だから、どんな大人と一緒にいるのか、わかるのだと思います。
源造は、おりんちゃんに告白されたことと、おきよちゃんが話してくれたことの両方いっぺんに喜びを手にしました!!!
源造が、無茶苦茶カッコよかった!!!
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