2020年7月28日(火)
はね駒キャスト
斉藤由貴、樹木希林、渡辺謙、樋田慶子、深水三章、光石研、斉藤暁、矢島健一、小林稔侍、山内明
はね駒 あらすじ ネタバレ
りん(斉藤由貴)は、源造(渡辺謙)の西洋瓦の仕事を手伝おうと、資料の英文の翻訳に取り組んでいました。
しかし熱中しすぎて、やえさん(樹木希林)に頼まれた夕食の準備を忘れてしまいます。
弘次郎(小林稔侍)や徳右衛門(山内明)、下宿人の花田(光石研)、後藤(斉藤暁)、浦野(矢島健一)も待ちくたびれて腹ぺこです。
そこへ源造(渡辺謙)が帰ってきて…。
前置きレビュー
下宿屋のおばさんだと張り切っていたおりんちゃんですが、久しぶりに見たであろう、源造の仕事の英文の資料に、眠っていたものが呼び覚まされたのか、翻訳に熱中します。
下宿屋よりも、英語にたずさわっている方が、楽しいのでしょうね。
英文の書物など買いたくても、当時は高価で、手軽に手に入らなかったと思います。
本当なら、英語関係の仕事に就けたら一番良いのですが、それも簡単なことではありません。
遠い国の人が、どんな風に考えているのか、それを手に取るようにわかれば面白いです!
淡々とした毎日の中で、翻訳作業は刺激的だと思います。
しかし、おりんちゃんには下宿屋のおばあさんと言う役割があります!
どうしたことか、いつもなら気が利くやえさんが、おりんちゃんに夕食を頼みますが、おりんちゃんは、夕食のことなど忘れて、翻訳に没頭してしまいます!
せめて弘次郎が、催促に行けば良いのにと思いますが、弘次郎のこと、どうせ「嫁に入った娘に夕食の催促をするなど、女々しいことだ!」とでも思っているのかもしれません。
学生さんたちは、弘次郎や徳右衛門に一喝されるのを怖がってか、催促しようとしないのかも。
マッサンとのつながり?
「はね駒」のモデルとなった磯村春子さんの夫の磯村源透さんは、泥炭や乾電池の製造事業をしていました。
おそらく先端な事業だったと思われますが、その資料の翻訳を、磯村春子さんは手掛けていました。
この泥炭(でいたん)ですが、沼地に堆積したものから採取されたようです。
以下引用になります。
というわけで、何気に「マッサン」と意外なところで、つながっていたかもしれないという話か?
感想
没頭するおりんちゃん
おりんちゃんは下宿屋のことよりも、源造の仕事の資料の翻訳に夢中になっていますが、やえさんは、冬用の支度を心配をして、浅草へ買い物へ行くと言います。
おりんちゃんも一緒に行くと言うと、やえさんは遠慮しますが、これでおりんちゃん、心おきなく翻訳に没頭できますね!
お隣の先生
没頭するおりんちゃんと対照的なのは、お隣の先生です。
子供たちの騒がしさに、漱石もどきの先生は、邪魔をしようとしていると怒り心頭!
子供を、まるで猫の子を追い出すように外へ出して、失礼な人です。
子供たちは元気いっぱいなので、気弱そうな先生など、どこ吹く風。
子供たちになめられている先生は、「家はどこだ!」と激怒すると、徳右衛門が、見るに見かねて止めに入ります。
徳右衛門、カッコいい!
無理やり子供に頭を下げさせますが、ちゃんと子供たちのことをかばい、自分にも男の子3人いたが、毎日大変だったと言うと、小川さんのおばさんが「それはしつけによるでしょう。ウチの先生は、小さい頃から静かで、こんな騒がしい遊びなどしない」
いかに大切に育てたか話しますが、徳右衛門は「鼻水の一本や二本で騒いでいては、末頼もしい男子にはなれん!」と言うと、徳右衛門の隣にいる男の子のうれしそうな表情がいいです。
生き生きしている徳右衛門
徳右衛門が、家に子供たちをあげて学童状態です。
徳右衛門の人柄に、子供たちは安心して、家について来たのでしょう。
ばあさまが亡くなってしまったとは言え、子供たちに慕われる徳右衛門に、湿っぽさがありません。
子供たちと一緒に論語を読みますが、”すぃのたまわく”と訛って聞こえますけれど、そこはご愛嬌。
残念なおりんちゃん
おりんちゃんは翻訳に熱中するあまり、やえさんが買い物から帰って来て、夕飯の支度を忘れていたことに気づきます!
やっちゃいました。
やえさんも、どこか心配していたのかもしれませんが、呆れて無言です。
「武士は食わねど高楊枝」とは、橘家では通じるかもしれませんが、下宿人たちには、通じない様子です。
後藤さんは、夕飯の支度を手伝うと言うと、やえさんは「下宿人に手伝わせるようでは、この家の女子の恥だ」と言います。
お金を払ってもらっているのに、喜んで手伝ってもらうなんて、とんでもないと言いたのでしょう。
やえさんだけでなく、源造も「恥ずかしかった。女房に、こんな大変な仕事を押し付けて平気でいる亭主みたいで」と言われる始末。
大人な源造は、静々と身重のおりんちゃんに、任せたこと自体間違っていたと話しますが、おりんちゃんは、まだ子供っぽい所があります。
駄々っ子みたいに資料を抱きしめて放そうとしません!
源造が、それでも取り上げると、おりんちゃんはうなだれますが、気持ちわからなくないかも。
当時は、今のように漫画やネットなど娯楽があるわけじゃなし、おりんちゃんにとって英語は、最大の楽しみなのに、それを取り上げられるのは、本当につらいのだと思う。
根性座っているおりんちゃん
源造がふと目を覚ますと、おりんちゃんの姿がありません。
おりんちゃんは、源造が寝たのを見計らって、翻訳を始めていたのでした!
夜中など、寒いだろうに、お腹の子のことは心配しなくて大丈夫なの?
と思っていると、お腹の子が突然動いて、おりんちゃん「お前も英語が好きなのかい」と嬉しそうに、お腹の子に話しかけて、かわいいと言えばかわいいのだけど、なんだか複雑。
それを諦めたように見ている源造は、本当にやさしい人です。
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